悪いことをしたのに ほめられた?!
- Kimie Gangi
- 2019年4月22日
- 読了時間: 2分
廊下にある看板にジャンプしてタッチした太郎さんは、ほめられてキョトンとしています。
休み時間トイレに行っていた花子さんが「先生、太郎さんがジャンプして看板にタッチしていました。」と、報告に来ました。
そこで、「花子さんはその時どうしたの。」と聞くと、「やめなよ。と言いました。」と、こたえました。「それで太郎さんはどうしたの。」と聞くと、「やめました。」と、言ったので、私は「それはいいことをしましたね。太郎さんが戻ってきたらほめてあげましょう。」とこたえました。
戻ってきた太郎さんに、私はみんなの前で声をかけました。
「太郎さん、ジャンプして看板にタッチしたそうですね。でも、花子さんに言われて、すぐにやめたと聞きました。太郎さんは偉いですね。」
てっきり叱られると思って戻ってきた太郎さんは、キョトンとしています。
「太郎さんの偉いところが分かりますか?」と、みんなに聞くと、「花子さんに言われてすぐやめたからだ。」というこたえがあちこちから返ってきました。
もし、やめなかったら物を壊したりけがをしたりしたかもしれません。自分はそうならなくても、見ていた友達が真似して、そうなってしまうかもしれません。実際、太郎さんは友達がしているのを見て自分もやってみたくなったのだそうです。
(この話は実話をもとにしたフィクションです。)
子どもたちは大きくなるほど大人の手を離れていきます。
私は人一倍好奇心が強い子どもだったので、してはいけないことほどやってしまう子どもの気持ちがよくわかります。
私が自分で判断したり友達の言葉で我に返ったりすることができるようになれたかどうか、はなはだ疑問な点もありますが、だからこそ、子どもたちには自分で判断したり友達の言葉で我に返ったりすることができる大人に育って欲しいものです。
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